障害児教育進研究室





目や手を使う学習です。機械的な学習は禁物。

探す、見る、見比べるなどの感覚を使っているかどうか、その感覚を使って手の運動を調節しているかどうか。
目を使う、手を使うのは楽しいことです。

学習の時の子供の表情を大切に。子供にとって学習は遊びです。
ただし、課題の取り組み始め、終わりは合図(身振りサインなど)を入れ明確に。
リング外し及びリング入れの学習

リングを外す、次にリングを抜く。
リングを抜いたり外したりできるようになれば、箱を用意し箱の中のリングを探しリングを入れるようにする。
探す、棒の先端を見る、リングを棒にさすなど、箱、棒の先端、さらに棒の底面を見る、それぞれを見比べるなど、視覚の向上、手の操作の巧緻化が学習の目標となる。
2 筒外し及び筒入れの学習

自由自在針金を利用し曲線の針金から筒を抜く、筒を入れる。目(感覚)と手(運動)の同調、及び、目(感覚)の先取りなど、いっそう高次な目と手の協応が起こる。
3 玉入れの学習

玉(木球)を穴に入れる。木球を入れるとき、穴の縁にこすりつけたり、平面上を前後・左右に動かして入れるなど、手の触覚を重視した行動がときに見られる。木球が缶の中に入ったとき、「コロンコロンコロロローン」という音がするが、その音が手がかりになって玉が穴に入ったことがわかる。したがって、木球が入ったとき響きのでるように教材を工夫する必要がある。
4 木球入れの学習

3.5oの木球を透明の筒の中に入れる。木球は赤、黄色、青、緑、白、黒などさまざまな色の木球を使用する。目と手の協応を目指した教材である。箱の中に木球を入れひとつずつ木球を探し筒に入れる。次々と同じ動作を繰り返すことができるので、子供が好きな学習のひとつである。
できる速く、たくさん入れるという作業になりやすいが、そういう作業をするのが目標ではない。目をどういうふうに使っているか、手をどういうふうに使っているかが大切である。目や手を使いことの楽しさが学習の動機づけになる。
5 棒差し込みの学習

筒の高さ20cm、筒の直径5p、棒の直径2p。
筒の穴に棒を入れる課題であるが、子供は筒を持って棒を差し込む。手元を見て棒を差し込む。このときの触覚が縦の直線性の理解を深めることになる。
6 棒入れの学習

筒の高さ10p、筒の直径5p、棒の直径2p。
筒が立っているので、目で筒を捉えやすく、視線が筒の先端にいく。したがって、棒を筒の穴に入れる行動が出現する。
7 目と手の協応の学習

両手で取っ手をつかむことによって視線が手元にいき、目と手の協応が進む。
8 透明のパイプ入れ学習

光沢のあるパイプは見やすく手を伸ばしやすい。パイプを抜く、入れるの二つの課題が可能である。最初は両手をそれぞれの筒に伸ばしぬく。ぬく場合、どちらか一方の手に持っているものを先にぬけば、ぬく順序ができる。1,2という順序ができる。
9 棒入れの学習(順序)

棒を順番に入れる課題であるが、最初は真ん中、左、右、あるいは、真ん中、右、左という順序で棒を入れる。中には、右端、左端、真ん中、あるいは、左端、右端、真ん中という順序で棒を入れるものもいる。
棒は手に持っている棒と筒に入れた棒は役割が異なっている。一度棒を入れるとそこには棒は入れられない。そのことがわからず、棒が入っているのに、さらに棒を入れようとする子供がいる。
10 透明のパイプ入れ学習(順序)

棒いれの学習(順序)と同様な行動が子供に発現する。真ん中を先に入れ、そのあと端の位置にパイプを入れる。先に端に入れ、そのあと真ん中に入れるという行動が発現する。いずれにしても、そのような位置が確定して順序が出てくるので、最初から順番に入れる子供は少ない。
11 電池入れの学習(順序3)

単三の電池を3個入れる課題である。この課題も位置を中心にして入れる行動が先に出現し、そのあと順番に入れる行動が起こる。この課題のよさは、電池に重さがある、パイプの穴に指を突っ込むことができるなど、子供の実感を大切にした学習が組み立てられれる。
12 電池入れの学習(順序5)

単三の電池を5個入れる課題である。最初は真ん中、端、あるいは、端、真ん中の順序で入れることが多い。1から順番に、逆に、5から逆順に入れることができるようになるのはずーっとあとになってからである。
13 道具の使用(お菓子取り)の学習

棒を透明のパイプに突っ込んで中のお菓子を取る。
道具の特徴:持つ部分と作用する部分を理解し課題を解決する。
14 宝探しの学習(1個マス)
15 宝探しの学習(5個マス)

16
ブロックスライド型はめの学習
17 リング抜き教材(丸)の学習
18 リング抜き教材(三角)の学習
19 リング抜き教材(四角)の学習
20 三角スライド教材学習
21 四角スライド教材学習
取っ手の種類を替えることによって手の巧緻化にも役立つ。
22 取っ手の種類(上からの撮影)
23 取っ手の種類(横からの撮影)